開幕って、もう3日目も過ぎたけれど。
松本大会
ということで、本日は松本大会観戦してきました。第一試合、カザフスタン対キューバ。第二試合、クロアチア対タイ。第三試合、ドイツ対アメリカ。目当てはタイとアメリカ。結果的には、比較的いい感じの組み合わせだったような気がします。カザフスタン対キューバはフルセット、ドイツ対アメリカも0-3のスコアだけれど、1,2セットは2点差の接戦。クロアチアがちょっと残念でしたが、おかげでプルームジットとヌットサラ楽しめたのでよしとします。
第一試合
キューバ男子が最近力をつけてきて面白い存在になったので、女子の方も期待していましたが。単発の攻撃力はやはり高い。トスも、流行りに合わせて速めのトスを上げています。でもハイセットの方が切れるのでは?それでもツボにハマれば攻撃は世界でも屈指のはずなので、問題は、攻撃以外の部分。ブロックがバラバラで、相手の攻撃が単調なとき以外、きっちり2枚揃うことは少なかったような気がします。レシーブも特別良くないし、割れたブロックに対するディグやつなぎなど細かい部分、まだまだでしょうか。ケニアのジャンプサーブでサービスエースを連発したことで、何とか勝利をもぎ取った感じです。ケニア、すごかったよ。
一方のカザフスタンのミドルは、割とキッチリ跳んで揃えてきていました。ただ、アメリカなんかと比べると怖さがないと言うか。攻撃も、守りも、なんだか平均て感じで。その辺り、はじめはそこそこ機能していましたが、後半の調子に乗ったキューバの攻撃にやられたかな?何かひとつあると強くなりそうだけれど。
会場のDJの解説で初めて知ったのだけれど、初日、二日目とキューバは1セットも取っていなかったらしい。キューバは、ルイスが健在の頃の印象が強く、アレと比べちゃいけないのだろうけど、やっぱり一度生で見たかったな。
第二試合
クロアチアがとっても残念で、タイの圧勝。タイが特別何かすごかったかというと、いつも通りだったと思うけれど、どことなくクラシカルなバレーをするタイチームは、何だか安心して見られるチームです。
ヌットサラのトスの柔らかさというか、ヌルッとサラッとしたようなトスは、見ていて惚れ惚れする。特に、姿勢よくトスを上げられるときは、セットする手の位置から身体、脚の線が直線となり、そこからちょこんとジャンプして、キュっと前・後ろに振り分ける。某チームの159セッターや欧米チームのような(自分の勝ってなイメージだけれど)頭の前の位置でセットして、スっとアンテナまで運ぶトスとは、まるで違う。ヌルっとかサラっとかキュっとかスっじゃ、何が何だかわからないけれど。そんな感じです。
プルームジットは、ブロッカーとしてみると少し物足りないのかもしれません。タイ自体リードブロックはしていないと思うし、トスにふられてブロックが割れても、そこにレシーバーが入りレシーブするだけの力があるので、ひとつのチームの作り方としてはいいのかな。後輩が練習を見学しに行ったらしく、「二段トスの練習に力を入れていた。」と教えてくれたので、もしかしたら、この辺のシステムと絡めての二段トスの練習だったのかも。ブロックのバラつき具合はキューバと似た感じだけれど、その後のフォローは格段にタイが上だと思いました。
ウィングスパイカーは、オヌマーの名前くらいしか知らなかったけれど、オヌマー以外の二人も力強いスパイクを打っていて侮れません。小柄なチームながら、教科書的で非常にまとまったいいチームという印象でした。贔屓目で見ているせいもあるかもしれませんが…
第三試合
今大会、本命のアメリカとドイツ。ともに2連勝同士の対戦でした。ドイツはなかなか良いチームです。ブロックもレシーブも良い、ヨーロッパ的なチームだったかな。日本より力は上でしょ?第3セットはやや差がついたけれど、1,2セットは1点を奪い合う接戦。ドイツの粘りで会場を盛り上げるけれど、いずれも最後はアメリカが取り、3-0のストレート。
アメリカ、トムは久光で見たときと同じように、アメリカチームでもコート内を駆け回る役回りなのですね。守備範囲も広く、何でもそつなくこなす。そんなトムの活躍がアメリカに勝利呼びました。久光のときと違ったのは、セッターに不満をぶちまけていないのと、リベロのボールを奪わなかったのと、必要以上に守備範囲を広く取っていなかったことくらいかな?久光じゃ、佐野より反応が早い(位置取りが良い?)ので、リベロが拾うボールも処理し、さらにトスも集まってくるからそこから攻撃に入りとフル稼働している印象でしたが、アメリカには他に優れた選手が多くいるので、そこまで前に出てこなくてもいいのかもしれません。それにしても、いい選手だと思います。
後半はフッカーの強打も炸裂しだして、こうなるとドイツもちょっと手が出ない感じ。アメリカはさすがと思わせるチームでしたし、ドイツをみるに、ヨーロッパのレベルの高さもなかなかです。久しぶりのバレー観戦だったけれど、楽しめました。
全日本
とりあえず、3連勝だし、対戦相手もまだまだなんだかなァ的なチームばかりだし。これからだと思います。
佐野・井野・中道・竹下が同時にコート入ったときは、さすがに笑うしかなかったし、WGP で佐野がオーバーでトス上げているという話を聞いていたので、期待していたけれど、ことごとくアンダーで上げるし。栗原オポいい感じだけれど、ライトスパイクちょっと窮屈そうなんだよね。ブロックいいだけに、もっと安心して見られるようになることを期待しつつ。大山なき今、栗原に期待せざるを得ないのです。荒木・井上・山本とミドルは安定していそうで、江畑・迫田のサイド陣も頑張っているし、木村はもはやエースか。前の監督より、色々やってくれてはいるので、その辺はいいのですが、木村の代わりになる選手は誰なのか?
あとは、竹下の控えに中道。他に名が出てこないのが切ない。ヌットサラ、上手かったよ。あれくらいの身長のセッターなら日本にもいると思うのだけど、彼女より上手いセッターはどうだろう?
そう言えば、アメリカも二段トスをアンダーで上げていた。二本ほどアンダーでやっていたので、こんなものかと見ていたけれど、その後セッターリベロが立て続けにオーバーでトスを上げた。そのうち一回はバックトスでレフトへトス。アンダーで上げたのは、ボールが高く上がっていたから、ダブルコンタクトの反則取られるリスクなど考えてのアンダーだったのだろうと思う。
日本は、リベロがアンダーでちょんと低いトスを上げる。リベロのアンダートスはチームの決め事なのだとか、何だとか。アンダーハンドで上げるトスは、実況曰く、日本の速いバレーの象徴らしい。新しいことをやるときは、いつも批判は付きもの。世界の流れの真逆を行っているようですが、数年後、他のチームもアンダーで低い2段トスを上げているかもしれません。温かく見守りましょうよ。もう。
しかし、アンダーハンドのトスが速い攻撃にとって良いトスだとすると、オーバーハンドでトスをするセッターの上げ方も考え直していかなければならない。これは、もしかしてバレーボールにとって歴史的な出来事の始まりなのかも。と思うと、今後の中継、目が離せません。